股関節の構造
股関節の基本構造
股関節は骨盤骨である寛骨と大腿骨からなる関節です。
直立二足歩行を可能にするためヒトの身体の中でも自由度の高い関節でありながら、体重を受け大きな荷重に耐える支持性という異なる2つの機能を両立する重要な関節です。
股関節の形態進化

寛骨の臼蓋と言われるソケットに大腿骨頭のボール状の関節面が連結する割としっかりとした形状をしていますが、股関節の正面では大腿骨頭が一部露出しています。

これに対して股関節を屈曲すると大腿骨頭はしっかりと寛骨臼に覆われます。
股関節の安定性という観点では四つ這いの方が優れているとも言えます。
これは四足獣の頃の名残と言われており、四つ這いの状態から直立二足歩行への進化はまだ不完全であるとも考えられています。
またヒトとその他の哺乳類との決定的な違いは股関節の直上に上半身の重心が位置し、直立位であるということです。
ヒト以外の哺乳類は股関節が屈曲し、体軸よりも後方へ下肢を動かすことができません。
さらに上半身重心は股関節の前に位置しているので前足は上半身を支持するために使われています。

これに対してヒトは股関節が体軸に対して真っすぐであり、かつ体軸を超えて後方に下肢を送り出すことができます。
さらには腰椎の前弯の獲得や骨盤帯・胸郭の形状の変化も加わったことで股関節の真上に重心を乗せることが可能となり、頭を含めた上半身を少ない労力で支え、上肢を自由に扱える様に長い年月をかけて進化してきました。
股関節の真上に上半身を乗せて直立二足歩行を実現させた訳ですが、加齢に伴いこれらの機能が低下し歩行困難となる場合も多くみられます。
もちろんすべての生き物は歳を取りますので年齢的に仕方がないこともありますが、日々の生活の仕方や予防によって緩やかな下降線を描きながらの加齢変化は可能だと信じています。
せっかく勝ち得た進化の形態ですので、大事に長く使えるようにしていきたいと考えます。
よくみられる機能障害
単純性股関節炎
変形性股関節症による機能障害
股関節臼蓋形成不全による機能障害
大腿骨寛骨臼インピンジメント
股関節機能低下による異常歩行





